日常生活のなかで気を付けることはありますか?
A
逆流性食道炎の症状は、日常生活の改善だけでも緩和されることがあります。次のことに注意して下さい。前屈みの姿勢、排便時の力み、ベルトや帯びでお腹を締め付ける、重い物を持つなどの腹圧を上げることを避けて下さい。腹圧が上がることによって逆流しやすい状態を作ってしまいます。食事では脂肪の多い食物、チョコレートなどの甘いもの、柑橘類、コーヒー・紅茶、香辛料、アルコール類、タバコなどは胃酸の分泌を高めたり、胃内での食物の停滞時間が長くなることなどで逆流を起こしやすくします。そしてなによりは食べ過ぎない、食後すぐ横にならないことが大切です。過食は、胃酸の分泌や胃内の圧を上げますので、特に夕食は“あっさりとしたものをほどほどに”していただき、食後すぐ横になると胃酸が逆流しやすいので、食後1~2時間は横にならないように心がけて下さい。最後に、寝るときに胸やけが強い場合は寝る前の食事は避け、夕食の量はは少な目にして、上体を少し高くして寝ると効果的です。横向きに寝る場合は、右を下にして寝るとよいですが、うつぶせ寝はおすすめできません。
最近は美食飽食のせいか、はたまた夜型人間といわれる人たちが増えているせいなのか、若い方たちの中にも見受けられる機会が増えてきています。若い方たちだけではありませんが、これをお読みになってもしかしたらと思われる方は一度消化器科医にご相談ください。ただしこの病気は治療も大事ですが、日頃の悪しき生活習慣を直す事が何よりも重要です。