病状説明書
患者:五十嵐 聖也 レモティゲ 様
日時:平成28年12月20日
説明をうけた方:
病名:超低出生体重児
翻訳アプリを用いてタガログ語で説明書を作成しました。アプリ翻訳をかけてそのまま添付しました。金井がタガログ語を判読できませんので、意図する内容と違う可能性がありますがご了承ください。出来ればお母さんからもお父さんにご説明をお願いいたします
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本日、日齢102(修正40週3日)です。体重は2072gでした。
1) 無呼吸発作:哺乳時以外の無呼吸発作はありません。哺乳時の息継ぎがうまくできるようにご家族の皆さんも哺乳してみてください。うまく哺乳出来れば退院できると思います。
2) 眼科:今週の月曜日に眼科の診察がありました。未熟児網膜症の所見はありますが、治療(網膜光凝固術)を要する状況ではありません。来週の月曜日に眼科の診察が予定されています。網膜症の所見はここ数週間変わりないです。
3) 栄養:ミルクは40ml×8回です。経口哺乳の練習中です。ご家族が哺乳を問題なくできるようになれば退院できると思います。
4) 現在の治療内容
・経口栄養:母乳または、人工ミルクを40ml×8回(全量哺乳できます)
・内服薬:鉄剤(内服の練習はいかがでしょうか)
5) 退院前の検査:退院前の検査では特に異常はありませんでした
・頭部MRI検査:特に問題となる所見はありませんでした。脳性麻痺の原因となる、脳室周囲白質軟化症などの所見はありませんでした。
・聴覚検査:両耳とも合格しました
・脳波検査:現在、脳波の判読中です。
・血液検査:特に問題となる所見はありませんでした。
6) 退院後の予定
・シナジスの予防接種(ご説明します):NICU退院後から接種ができます。ご希望があれば、平成28年12月から平成29年3-4月と平成29年9月から平成30年3-4月に接種可能です。
・在胎25週で出生したお子さんですがおおよそ、退院時には問題がなくても、退院後に何らかの問題(集団生活が出来ない、読み書きが苦手、手先が不器用、普通学級に上がれないなど)がでてきます。そのため、定期的に外来で発達と発育の観察が必要です。
・発達と発育について:発達は修正週数で評価します。本日が予定日近くですので、
今後、首が据わる(定頸)などは現在から、3-4か月後にあれば順調な発達と判断します。
超低出生体重児のお子さんは最低でも9歳までは小児科の外来で発達と発育の観察を続けます。超低出生体重児のお子さんは、発達が順調でも手先が不器用、読み書きが苦手などの学習障害を起こしやすいといわれていますので長期の発達の観察が必要です。
・発達を評価する時期(修正1歳半、3歳、6-9歳)の時に詳細な発達検査を予定します。
・免疫が未熟なために、感冒(風邪)などにかかると重症化することがあります。
・予防接種:生後2か月を超えて状態が安定すれば接種できます。問診票などをお持ちになっていただければ予防接種開始できます。4種混合ワクチン、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチンなどがまず最初に接種開始となります。
・外来:眼科の外来は火曜日か金曜日になると思います。小児科の外来は、月・木・金曜日ですが、退院後も金井が外来を担当させていただきますが、金井の外来の枠は金曜日(第1、第3金)ですのでご了承ください。シナジスの予防接種の希望があれば、おおよそ月一回の外来通院をしていただきます。
・少しの鼻かぜなどの際には、近くの小児科の開業医の先生の病院を受診してください。退院までに場所を決めていただければ、紹介状をお渡しします。
7) 今後の目標
① 眼科の治療の必要性の有無は来週の月曜日に最終判断します。
② 経口哺乳の練習がもう少し必要です。病棟の引っ越しの兼ね合いで、来週の火曜日以降であれば小児科病棟に付き添い(母児同室)が可能になります。母児同室を来週火曜日以降に予定したいですがいかがでしょうか。同室を数日間して、特に問題なければ退院となると思いますが、どれくらいの日数がかかるかは現時点ではわかりません。ご家族の皆様と聖也君次第です。
③ 予防接種しますので問診票をご持参ください
次回面談は、12月27日(火)の13-16時、28日(水)11-16時、1月4日(水)13-16時、1月6日(金)13-16時でお願いいたします。
12月23日(金)は新病棟への引っ越しですので面会できませんのでご了承ください。
説明医師:金井祐二